ハゲ親父のささやき

「親父は何でも知ってはいない」親父がよりよく生きていくためのブログ

TDLやUSJでもないのに、入場料をとる本屋がオープンしたこと

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こんにちは、カズノコです。

 

最近、本屋さんに行ってますか?

 

ガキの頃は、近所に夫婦が経営する小さな本屋があって、学校から家に帰るとよく足を運んでいた。と言っても、本を買いに行くわけではない。漫画を第1巻から全巻立ち読みで踏破したり、店の奥の方にあったエロ本を盗み見したり、きちんとお金を払って本を買うのは、たまに祖父母からこづかいをもらった時ぐらいだった。

 

頻繁に店に出入りする割には本を買わないので、特に親父さんの方はいつも憮然とした顔だったが、本を買った時だけは愛想がよくて、ちょっと気持ちが悪かった…。

 

よくよく考えたら、本屋さんという商売もずいぶん不思議で、ある意味気の毒な商売だと思います。

 

例えば食堂で言うなら、客が売り物の料理を好き勝手にあれこれつまみ食いして、結局は何も注文せずに店を出てしまっても、逆に、お金も払わずにつまみ食いで料理を全部食べてしまっても、文句言えないようなものでしょ…?

 

そんな街の小さな本屋がさんがどんどん消えていって、もうずいぶんになります。読みたい本が置いてあるとは限らない遠くの本屋さんにわざわざ行かずとも、ネットですぐに欲しい本が手に入る時代では、都心にある大型書店でも生き残っていくのは大変な時代でしょう。

 

そんな時代に入場料をとる本屋さんが、昨年東京の六本木にオープンしたそうです。文喫(ぶんきつ)」という名前の本屋さんで、その金額は1500円とのこと…。

 

最初この話を聞いたときは高~(-_-;)と思ったのですが、よくよく聞くと、店内にはカフェがあって、コーヒーもお茶も飲み放題!何時間でも店内にいてもOKで、閲覧するための机やいすも90席ほどあって、Wi-Fiが使えるのでノートパソコン使っての作業もできるって…ネットカフェより割安じゃないですか!

 

もちろん、肝心の本は3万冊を揃えているそうですが、すべて買い取りしたものだそうです。「買い取り」と言っても「古本を買い取った」のではなく、売れなかった本を仕入れ値と同額で出版社に返品することのできる「委託販売制」を取っていないということです。それだけに買い取りした本が売れないと「在庫」になってしまいます…。

 

通常は、データに基づいた「売れる本」を大量に仕入れ、店頭の一番目立つところにずらりと並べて売るのが本屋のセオリーです。ただ、それだけにどこの本屋でも同じ本が並ぶことになり、書店員が本当に「自分の売りたい本を売れない」という悩みを抱えてしまうことになることも。

 

入場料があることで売れる本のデータの呪縛から逃れ、目利きの書店員が選ぶ個性的な本の品ぞろえが実現したとも言えます。ネットショップでも「この商品をチェックした人はこんな商品もチェックしています」と商品が紹介されています。でも、それは結局大量のデータの集積に基づいた結果であり、本のプロが選ぶ自由な選書とは、また違ったものになるに違いありません。

 

入場料制とのことで、当初は経営サイドも「本当にお客さんが来てくれるのか不安だった」そうですが、実際にオープンしたところ、集客は想像以上で休日には入場規制がかかるほどだそうです。お客さんの9割が純粋に読書のために来店し、客単価も従来の書店の2~3倍の手ごたえで、その平均滞在時間は6時間に及ぶそうです(!)

 

ふだん本屋に足を運ばない人を誘うために、ショップやカフェバーを併設したり、ソファを置いてくつろげる空間を演出するような本屋さん…親父には合わない。

注:個人的な意見です

 

昭和の香りただよう間口の狭い本屋さんもたまに見かけますが、置いてあるのは雑誌と漫画と実用書だけ…というのもさびしい。

 

でも、個性的な本屋さんがオープンするのは大歓迎!

とりあえず自分が読んで面白かった本を勧める本屋希望!