シリーズ長期計画への布石?安心して観れる「ミッション:インポッシブル ローグ・ネイション」
こんにちは、カズノコです。
トム・クルーズの「ミッション:インポッシブル」シリーズについて語っていくシリーズ、今回は第5弾!
「ミッション:インポッシブル ローグ・ネイション」(2015)
このシリーズ、前作の「ミッション:インポッシブル ゴースト・プロトコル」(2011)は、007ばりのスパイの秘密兵器が満載でちょっぴり能天気な雰囲気が、個人的にはシリーズの中で一番好きな作品でした。シリーズでも過去最高の興収記録を出しています。
アニメ映画出身で実写映画初監督のブラッド・バード監督もよくやった!と思ったのですが…この5作目もシリーズの慣例に従って、また新しい監督に代わっています。
まあ、監督それぞれの個性が出ていてこれはこれで面白いんですが、今回の作品はクリストファー・マッカリーが監督を務めています。
クリストファー・マッカリーは、元々は脚本家としてスタートしました。トム・クルーズと組んだ、監督としては2作目の「アウトロー」(2012)(ジャック・リーチャーシリーズ)で監督としての才能も花開いた感じがします。「ジャック・リーチャー」シリーズも、大変面白いシリーズですよね。
ついでと言っては何ですが、クリストファー・マッカリーは、あの「ユージュアル・サスぺクツ」(1995)の脚本も書いています。
あの凝りに凝った入り組んだ脚本を書いた人が、こんなにアクションの撮れる監督だったのかとびっくりした覚えがあります。(でも、考えてみれば、先の読めないストーリー展開といったところは共通している?)
クリストファー・マッカリー監督はトム・クルーズと縁があり、「ミッション:インポッシブル」シリーズ以外にも、トムが主演した「ワルキューレ」(2008)の脚本・製作、「オ-ル・ユー・ニード・イズ・キル」(2014)の脚本、「ザ・マミー/呪われた砂漠の王女」(2017)の脚本も担当していて、近年のトム・クルーズ作品の多くに関わっています。この二人、よほど気が合うんでしょうね。
そして、次の6作目の「ミッション:インポッシブル フォールアウト」(2018)でも監督を続投することになり、このシリーズの「監督が毎回代わる」という慣例もついに破られることになりました。
今後、このことがシリーズにどんな影響を与えていくことになるんでしょうかね?
ただ、このシリーズのアクションについては全く変わらずと言うか、さらに見る者の予想を超えるアクションを見せてくれます!
イーサンは、この映画でも冒頭から軍用機の機体の外のドアにしがみついたまま上昇していくという超絶アクションをやってくれます!それもスーツ着たままで…。これクライマックスでも何でもないんですよね…なんと贅沢な…。
その後も、格闘あり、カー&バイクチェイスあり、お約束の「潜入アクション」(今回は水中で息が続かないというおまけつき!)あり、もうお腹いっぱいになります!
また、何より嬉しいのはレベッカ・ファーガソンが演じた謎の女スパイ、イルサがそのすべてにからんでくれていること!
クールな美人でありながら、ハートには熱いものを秘めていて、めちゃくちゃ強い!
例えの意味するところは異なるかも知れませんが、アルフレッド・ヒッチコック監督が後にモナコ王妃となるグレース・ケリーを称して言った「雪をかぶった活火山」という形容がハマると個人的には思うのですが…。
ヒッチコックと言えば、「ミッション:インポッシブル」恒例のヒッチコックへのオマージュ、この映画での最たるものは、ウィーンでの国立歌劇場を舞台に要人狙撃を阻止しようとする場面でしょう。
これは明らかに「知りすぎていた男」(1956)のクライマックス場面のオマージュですね。
「知りすぎていた男」では、シンバルの鳴らされる瞬間に合わせて某国の首相を狙撃するタイミングとしていましたが、「ローグ・ネイション」ではプッチーニの「トゥーランドット」が使われ、オーストリアの首相が狙われます。ここでもレベッカ・ファーガソンは、素晴らしい太股を披露しつつ(⁈)大活躍してくれます。
この映画であえて難を言うなら、敵の親玉を演じたショーン・ハリスでしょうか…。当初はベネディクト・カンバーバッチがこの役を演じるはずだったそうですが…もし、実現していたとしたら、シリーズ最高の敵役になっていたでしょうね…。
ないものねだりで、今さら嘆いてもしょうがない! …次の6作目の「ミッション:インポッシブル フォールアウト」へ話は続いていきます!
「ジャック・リーチャー」シリーズ第一弾!この映画の「カーチェイス」のカースタントもすごい!…もちろん、トム・クルーズがすべて自身で行っています。ハードボイルド・ミステリー仕立てで、凝った筋立てはクリストファー・マッカリーの本領発揮⁈