火災時の避難方法について、昔の常識が大きく変わっていたこと
こんにちは、カズノコです。
京都アニメ―ションの放火殺人事件でも、多くの死者が出た一因とされたのが、一酸化炭素(CO)中毒です。
COは炭素を含んだ物が不完全燃焼すると発生する物質で、微量でも吸い込めば血液中で酸素を運ぶヘモグロビンと結びついて酸素不足になり、体が動かなくなったり、意識を失ったりして逃げ遅れにつながります。
子どもの頃から、もし火事で煙にまかれるようなことがあったら、
①できるだけ姿勢を低くして逃げましょう
②その時にはタオルやハンカチで口をふさいで、できれば濡らした方がよいでしょう
と言われてきた覚えがあります。
COは空気よりも軽く、屋内では煙とともに天井へと上昇するので、できるだけ姿勢を低くして避難することは、視界を確保できるとともにCO対策にも有効と言えます。
問題は、タオルやハンカチの使用の方で、乾いたタオルでも濡らしたタオルでもCO中毒の防止は期待できないという記事が、2019年8月27日付読売新聞夕刊に出ていました。
同センターの行った実験結果では、乾いたタオルのCOの除去率は20%、さらに濡らした場合の除去率は逆に7%と低くなるとの結果が出たそうです。
タオルやハンカチを使うこと自体は、すすなどの粒子が大きい物質を一定除去し、息苦しさを緩和するには有効で、濡らした場合は吸い込む空気の温度を6~7度下げる効果はあるが、濡らす時間があったら逃げた方がいいようです。
では、低い姿勢で逃げる以外にCO対策に有効な方法はないのかというと、専門家が勧めているのが、透明で耐熱性のある大型の袋をふくらませてかぶる方法だそうです。インパクトありますね~。
ただ、かぶり続けると酸欠の恐れがあるので5分が限度とのこと。その間に屋外に脱出するのが肝心なようです。
専用の防災グッズとして販売もされています。
でも、実際にこの商品を使ってみて「よかった」とか「悪かった」とかのカスタマーレビューはさすがにありませんでしたね…。
使うことのないのが何よりな商品ですね。