ハゲ親父のささやき

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改名は大変なことと思っていたら、実はそうでもないこと

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こんにちは、カズノコです。

 

NHKの『クローズアップ現代+』2019年9月4日の放送で、「“改名”100人 私が名前を変えたワケ」を見ました。

 

名前って余程のことがなければ変えられないものだと思っていたのに、なんと今の日本では、年間4000人以上の人が名前を変えているそうです。1日当たり11人の人の名前が変わっていることになります。

 

「改名」と聞いて思い出したのは、「田中 角栄」と名づけられた子どもが、「ロッキード事件」後に学校でからかわれて、精神的な苦痛を受けたとのことで改名が認められた話や、子どもにつけようとした「悪魔」という名前が役所で認められずに裁判沙汰になり、結果的に「亜駆」という名前を付けた騒動です。

 

「親が子どもにつける名前一つでも大変なことやな~、一度つけられた名前は後々まで子どもが背負っていくんやな~」と思ったものです。

 

ところが、改名の手続そのものは意外と簡単なんですよ。

 

①改名の申し立ては通常15歳から一人でできます。

 

②必要な書類は、改名の「申立書」と「戸籍謄本」、「名前を変更することについての正当な事由を証明する資料」を家庭裁判所に提出します。

 

③改名が認められれば、「改名許可書(審判書)」が郵送されてくるので、その書類を持って、住民票もしくは本籍地のある役所へ行き、戸籍の変更届を提出すれば終了です。

 

改名の正当な理由になるものとして、

1.奇妙な名である

2.むずかしくて正確に読まれない

3.同姓同名がいて不便である

4.異性とまぎらわしい

5.外国人とまぎらわしい

6.神官・僧侶となった(やめた)

7.通称として永年使用した

8.その他

の8つが「名の変更許可の申立書」に記載されています。

 

番組では改名の理由となった様々なケースを紹介していました。

 

いわゆる「キラキラネーム」は「1.奇妙な名である」や「2.むずかしくて正確に読まれない」名前にあたるかと思います。

 

「キラキラネーム」と言えば、番組内でも取材を受け、改名が大反響を呼んだ「王子様(おうじさま)さん」や、クイズにもなるような難読なもの(「緑夢(ぐりむ)」さんなど)が多いようですが、よくある名前の漢字でも読み方にルールはありません。

 

例えば、「花子」という漢字の名前であればたぶん「ハナコ」と読まれるのでしょうが、「カコ」と読まれるかも知れません。極端な話、漢字は「花子」で「タロウ」と読む名前も「あり」と言えば「あり」ですから。

 

そのような名前に対して「なんと読むのか、他人に説明するのが大変だな…」とか、「電話口で名前を漢字でどう書くのか説明するのが大変だな…」とか、わかりもしないのに失礼なことを思っていました…。

 

番組の中でも「キラキラネーム」のような個性的な名前をつけられた子どもが、自分の名前を嫌いになるか、改名できるなら改名したいと思うかというと、必ずしもそうではないことを取り上げていました。

 

個性的な名前には親の思い入れが特に込められた名前であり、子が親の思い入れを理解すれば、全く問題がないだけではなく、その名前に愛着を持って大事にしていこうとすることが印象的でした。

 

番組の中で、心と体の性が一致しないトランスジェンダーの方が多く取材を受けていることから、改名される方が増えているのは「LGBT」をめぐる昨今の社会情勢の変化も大きく影響していると思われます。

 

一方で、父親の名前の一字を取って名前をつけられた女性が、その父親から暴力を受け続けたことによって、自分の名前が「呪い」のように思われ、父親からの束縛から逃れるために改名したケースや、元受刑者の男性が、過去の犯罪歴と自分の名前がネットに流れることによって、名前が「爆弾」となり新しい生活ができない、と改名したケースも番組で取りあげられていました。

 

特に後者は、「改名で過去をリセットしていいのか」「デジタルタトゥー」という問題をはらんでおり、申請しても改名に至らないケースも年間約1700件あるとのことです。

 

 このケースは多いとみるべきでしょうか、少ないとみるべきでしょうか?