ハゲ親父のささやき

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金田一耕助のイメージをぶち壊す新たな傑作の予感「獄門島」

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こんにちは、カズノコです。

 

NHK-BSのスーパープレミアムで、横溝正史の「金田一耕助」シリーズがドラマ化されています。最近では最新作となる「八つ墓村」を放送していましたね。

 

「スーパープレミアム」シリーズの「金田一耕助」シリーズの長編のドラマ化では2016年に「獄門島、2018年に悪魔が来りて笛を吹くに続き、今回の八つ墓村が3作目になります。

 

金田一耕助」シリーズの映画化やドラマ化では、まず誰が金田一耕助を演じるかが注目されると思うのですが、「獄門島」では長谷川博己が、「悪魔が来りて笛を吹く」と「八つ墓村」は吉岡秀隆がそれぞれ個性的な金田一耕助を演じています。

 

まず「獄門島ですが、何より目を引くのはドラマとは思えないほどのクオリティーの高さでしょうか?

 

配役も長谷川博己のほかに、仲里依紗古田新太奥田瑛二小市慢太郎ら、なかなか豪華な顔ぶれです。ロケも佐渡で行っていて、孤島で起きる連続殺人の不気味な空気感がよく出ています。

 

驚いたのは「きちがいじゃが仕方がない」という重要なセリフも放送コードの関係で変更や削除されたりすることも多いのですが、そのまま使われている!

 

長谷川博己の演じた金田一耕助も、過去金田一耕助とは一線を画すキャラクター金田一耕助像を作り上げています。

 

従軍体験が心にトラウマを負ったのか、情緒不安定かと思えるほどエキセントリック!

 

最後に犯人を追い詰めていくときの甲高い笑い声と容赦のない言葉攻めは正直言って、石坂浩二古谷一行が演じてきた過去の金田一耕助を見慣れた目には、違和感アリアリです。

 

金田一耕助は、見事な推理で真犯人を暴く名探偵、というよりもどちらかと言えば、事件の成り行きを静かに見守り、そこに隠された人間関係を探求する傍観者的な役割とでも言うのでしょうか…正直言って、犯人がすべて殺害を完遂してから事件を解決に導いてます。(…それって名探偵?)

 

まあ、本格推理を原作とした映画・ドラマ化は、真犯人が割れてしまうと再見に堪えないものも多いですが、金田一耕助」シリーズは犯人がわかっていても面白い!

 

同じ作品を何回見ても新たな発見があり、また、別の俳優が演じた作品との違いを見比べられる等、違った面白さを発見できるいいところでもあります。

 

この長谷川版金田一の「獄門島」は、横溝正史「獄門島」が日本の推理小説ベスト1に選ばれるほどの名作であり、意外にも原作に忠実にドラマ化されています。

 

また、何より金田一のキャラも立ちまくっていることから、過去に映画・ドラマ化された「獄門島」の中でも五本の指に入る出来の良さではないでしょうか?

  

 

 

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